イベントレポート

医療と福祉の学習会「緩和ケア」2008.5.16



 ■ はじめに


「医療と福祉の学習会」とは、学生にもっと医療や福祉分野に興味を持ってもらうことを目的として月に二回程度開催される勉強会です。(主催:新潟民医連
今回のテーマは「緩和ケア」でした。
緩和ケアとは、誰にでも遅かれ早かれ訪れる「死」に対して、患者一人ひとりが死が訪れるまで積極的に生きることを尊重し、その過程にも敬意をはらい、 また、死別後も含めて患者さんとそのご家族を支援していくケアのことを指します。

(text 美南アルファ)





 

■講師の先生の紹介

今回講師を担当して下さった斉藤俊一先生は下越病院の副院長をなされています。
(1982年新潟大学医学部卒、外科医師)
手術によって病気と闘う外科ではがんを患う患者さんが多く、がんの再発、そこから訪れる死などを目にするうちに緩和ケアの考えに興味を持ったと話されていました。








 

会場は医学部キャンパス、医学生の皆さんはここで日々勉強されているんですね

■学習会

・痛みの性質
・がんの痛みをとることの意義
・がんの痛みに対する対応
・オピオイド(モルヒネ)使用について
・とれにくい痛み(神経障害性疼痛について などを学習しました。

緩和ケアの大事な理念は
・患者を一人の人間として扱うこと
・患者の苦しみを和らげるよう努力すること
・不適切な治療や必要の無い検査はしない
・患者本人だけでなく家族のケアもする
・チームでケアにあたる  です。

がん患者さんの痛みは適切に対処しないと、痛みに対して過敏になってしまいます。
患者さんの痛みをとることはQOL(Quolity of life:生活の質)を高めて予後を改善することになります。
終末期から始めるのではなくより早期からの対応が重要です。
医療以外のケアとしてリラクゼーション、マッサージ、食生活、芸術分野、患者さんに笑いを与えること、なども実践されています。




 





 





 







 

■懇親会

学習会終了後には参加者と講師の方の懇親会が行われました。
学習会内で聞けなかったこと、病院の裏話など直接先生に質問することもできる時間です。
「斉藤先生はとても声が素敵★」という意見が出、「そういった”直接的な医療行為以外でもケアになることって多いよね”」と話が盛り上がりました(笑




 



■ 最後に
学習会の中で、聖クリストファー・ホスピスを創設し、モルヒネによる痛みのコントロールの完成、「Total Pain(全人的な痛み)」の概念提唱、など今日の緩和ケアに大きな影響を与えたシシリー・ソンダース(英、1918-2005)についての話題が出ました。 彼女の言葉を幾つか紹介します。

・I didn't found hospice,hospice fond me.
(私がホスピスを創ったというより、私がホスピスに見出された)

・You matter because you are you,and you matter to the last moment of your life.
(あなたはあなたであるからこそ大切なのです。それは最期の瞬間まで変わることはありません)

・Not doing,but being.
(何かをするのではなく、ただ傍にいること)

将来ソーシャルワーカーを目指す私にとって、ワーカーとしての心構えを考えさせられたいい学習会でした。


医療と福祉の学習会 開催日:不定期(ほぼ月2回)

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